ものづくりは社会との接点!?esys23 Bさんにインタビュー
OpenEsysのメンバーインタビュー、第二弾です。この記事はOpenEsysアドベントカレンダー2023として公開します!
今回はesys23のBさん(B)へのインタビューです!1年生です。聞き手・文字起こしは代表のにゃにゃん(N)です。
工学システム学類のWebサイトには、実は下の方に学類の団体のWebサイトへのリンクが貼ってあります。
ここに我らがOpenEsysのリンクもあって、さらに宇宙関係の2団体、Stepと結プロジェクトのリンクもあります。今回インタビューしたBさんは、なんとこれら3つの団体をコンプリートしている1年生です!
やりたいことがいっぱいありそうなBさんに話を聞いてみましょう。
ものづくりの原点
(N): なんだか色々なことをやっていそうで忙しそうだけど、普段何をしているの?
(B): ハードウェアからソフトウェアまで、色々なものづくりをしています。あとはグラフィックデザインも。そんなわけで、実はどこかのサークルの広報をやっていたりもします。
(N): おお、グラフィックデザインできるの強い!ハードからソフトまでというのも気になる。どんな流れで技術分野に来たの?
(B): では僕の人生の話をします。原点は小中学生時代のうち5年間くらい、不登校で家にこもってパソコンをカタカタしていたことです。それでインターネット人間になって、気づいたらソフトウェア開発をしていました。そうこうしていると他人とパソコンをいじりたくなって、だから高校に行きました。高校は登校して卒業しました。
(N): なるほど、そんな過去が……!
(B): 高校に行ったことで他人との関わり方がわかるようになりました。それで、ソフトウェアだけじゃなくてハードウェアもやりたくなって工シスに来たわけです。家にこもってないで高校に行き、ソフトウェアにこもってないでハードウェアをやろうと、そういうわけです。
(N): なんかいきなり名言が飛び出してきたぞ?!
社会との接点
(N): プログラミング、というかソフトウェア開発はどういうモチベーションで進めていたの?
(B): ソフトウェアを作ってインターネットに公開することで、なんだか社会に役立てるような気がしたんです。中学生になるとWindows向けのフリーウェアを公開しました。社会にまだない(と思う)ものを作って社会に提供できるのが喜びでした。
(N): おおお……、すごい。その時ってどんなもの作ってたの?
(B): 中3のとき、クリップボードの拡張ソフトを作っていました。当時はキーボードだけで操作できるこういったソフトはなかったので自分で作ってみたわけです。
(N): すごい!便利!!他にも過去作品見てると3択クイズアプリを作ったって書いてあるんだけど、これは何?
(B): ああ、これは高校1年のときに作ったWebアプリです。高校のテストで出てくる英語のイディオムを使って3択問題を作りました。クラスLINEにURLを貼ったら引かれましたけどね…(笑) 中学までインターネットの世界で生きてきたので、作ったものは公開するのが普通でしたが、このタイミングで引かれることもあるんだなぁと知りました。
(N): ありゃ…でも私は高校時代にこれ送られてきたらめっちゃ喜ぶよ!
高校でプログラミング同好会を設立
(N): そういえば、他の人と一緒にプログラミングしたくて高校に行ったとのことだったけど、高校時代はどんなことをしたの?
(B): 結局高校では周りにプログラミングをする人がいませんでした…。でも、そんな環境だったので自分でプログラミング同好会を設立して、入ってきた人にプログラミングを教えたりしていました。それで、全国中学高校Webコンテスト*1にチームで参加し、金賞を取りました。
(N): すっご!今、Bさんの作ったWebサイトを見ているんだけど、綺麗ですごいね…グラフィックデザインもやると言っていたけど、さすがだわ…私はWeb得意じゃなくて今でもこんなサイトを作っているので…
(B): わーー!!オセロAI世界一で未踏*2出ててもこのサイトデザインでいいんだーー!!
(双方): (爆笑)
今とこれから
(N): ソフトウェアだけでなくハードウェアもやろうと思って工シスに来たと言っていたけど、最近は何をしているの?
(B): 最近は人工衛星開発でマイコンをいじっています。あとは趣味の自転車に関係するプロジェクトを計画しています。
(N): ソフトウェア開発からいきなりマイコン、しかも人工衛星…!結構色々勝手が違って大変じゃない?
(B): ハードウェアを触って思ったことは、原因特定の難しさです。うまく動かないときに、それがプログラムの問題なのか、回路の問題なのか、ジャンパワイヤが切れているのかブレッドボードで接触不良が起きているのか…、全然わかりません。あとは再現性がない現象が多かったりと、とにかく確実なことがありません。ソフトからハードに飛び込むのは簡単じゃないですね…
(N): 本当にそうだよね…ジャンパワイヤが切れているとか、遭遇すると本当に最悪だ…
(B): あとは、なかなかマイコンや回路の知識がまとまって公開されていないのもつらいです。作りながら知っていくことが多いです。例えばロボットならどこまでが細いジャンパ線で良くてどこからがきちんと太い信頼性の高い配線をしなくてはいけないのか、とか…。知識が初心者にとっての壁だと思います。こういった知識がまとまっている本が少ないながらも世に存在しているようで、最近1冊買ってみました。
(N): 最後に、これからの目標をどうぞ…!
(B): これまで色々な技術に手を出してきたんですが、どれか一つを極めることはしていませんでした。これからの目標は、何か自分の強みとして技術を一つ極めてみることです!
(N): 現時点でも多方面に極まっている気がするけど…、とにかく応援しています!
Bさんは、ものづくりへの愛を全身から感じる人です。これからも色々な分野で自由にものづくりをしていくんだろうなぁと勝手に思っています。
最後に、微妙に使い所がなくてこの記事では使えなかったのですが、Bさんの自転車の写真が綺麗なのでそれを貼って終わりにします!
4脚ロボットで頭がいっぱい?!esys23 Aさんにインタビュー
OpenEsysアドベントカレンダー2023として、メンバーへのインタビューを公開します!
今回はesys23のAさん(A)、1年生です。聞き手・文字起こしは代表のにゃにゃん(N)です。
Aさんは4脚ロボット(4本の脚で動くロボット)を作っていて、OpenEsysの活動でたまに製作中のロボットを見せてくれます。そこで、4脚ロボットを作りたいという熱い思いを聞いてみました!いつも4脚ロボットについて熱心に語ってくれるAさんの頭の中はどうなっているのか…??
4脚ロボットとの出会い、そして目標
(N): 5月にOpenEsysに入ってくれたとき、すでに「4脚ロボットを作りたい」と言っていたよね、それで今、実際にコツコツと作っていて、すごいなーって思っています。なんで4脚なのかなーってふと思ったんだけど、どうしてなんですか?
(A): 簡潔に言えば、かっこいいから、です。初めて出会った4脚ロボットは、Boston DynamicsのSpotです。YouTubeで階段を登っているところとか走っているところとかを見て、かっこいいなーと思いました。
(N): Spotかっこいいよね!確かに製作中のロボットの機構はSpotと似ているね。他にも原点となったロボットとかあるの?
(A): 他にもUnitreeのGo1という4脚ロボットがあります。Go1は初めて実際にこの目で見た4脚ロボットです。Go1は身軽で、バク転もできて、すごいなぁと思いました。2022年11月のつくばチャレンジ(自律ロボットで街中を移動し、課題を達成するコンテスト)*1を見学していたら、千葉工大がGo1を使っているのを見ました。
(N): つくばチャレンジってタイヤ移動のロボットが多いイメージがあるけど、4脚で出場したチームもあったんだ…!ところで、Aさんの4脚ロボットで目指すところはどこなのか気になってきた。
(A): 最終的には自律移動させて、さらにロボットアームを搭載したいです。
(N): 自律移動はつくばチャレンジ見学の経験も背景にありそうだね。あと、ロボットアームはどうしてつけたいの??
(A): もの掴めたら楽しいじゃないですかっ!
(N): 確かに、もの掴めたら楽しい!!
いざ、4脚ロボット製作へ
(N): 4脚ロボットは今年頭から徐々に開始したプロジェクトのように感じたけど、その前って何が好きだったの?
(A): 以前は漠然とプログラミングなどをしていました。高校生のときに新型コロナで高校がしばらく休校になって、そのタイミングで触ってみました。Javaを書いてみたり、HTMLを書いてみたり。その後電子工作に出会って、ラズパイを触ってみたりしていました。ラズパイマガジンという雑誌があって、それを読んで色々な技術を動かしてみて、そのタイミングでPythonも触ってみました。
(N): お、ラズパイ!具体的にどんなものを動かしていたの?
(A): 雑誌に載っている記事を見ながらセンサを単体で動かしたりしていました。Lチカから始まり、赤外線距離センサとか、モータードライバとか、要素技術を動かしてみるだけでしたけど…
(N): 要素技術をしっかり自分の手で動かすことは大事なことだと思うよ。そうすると、色々な技術をまとめ上げて何かを作るのは4脚ロボットが初めて?
(A): たくさんの技術をまとめ上げるのは初めてです。だから、市販の小さな4脚ロボットを買って眼の前で動かしてみて調査をしています。20cmくらいの大きさで、5万円くらいで買えるものです。
(N): 初めてのことに挑戦するとき、先行事例を見てヒントを得るのは大事だよね。ロボットを買ってしまう行動力がすごい!
製作における試行錯誤
(N): OpenEsysでちょくちょく進捗を発表してくれてるので楽しく見てます。そういえば、最初は全て3Dプリンタで作っていた(記事冒頭の画像)と思うけど、最近は設計を変更してみているんだっけ?
(A): 最近は3Dプリンタに加えてレーザーカッターを効果的に使うようにしています。3Dプリンタだと造形に時間がかかってしまいますが、レーザーカッターなら高速に部品を作れます。さらに、設計を工夫すれば強度も出しやすいです。技術職員さんと協力して作っています。*2
(N): おおお!これはシンプルでかっこいいし、加工も簡単そう!この関節を動かす機構、最高にかっこいいね。
4脚ロボットへの愛と夢
(N): そういえば、4脚ロボット以外に興味があることとかある?技術に限らず、なんでも。
(A): うーーーーん…、4脚ロボットで頭がいっぱいです…!
(N): 愛がすごい…!!推し4脚ロボットとかあったりするの…?あったら聞きたい!
(A): やはりSpotですかね。Go1とかGo2というロボットを出しているUnitree社もアツいです。あとはANYmalというスイスのロボットも面白いです。ANYmalは脚の先端に車輪がついていて走れたり、後ろ脚で立ってバランスを取ることもできます。
(N): 今調べてみたら、ANYmalはシミュレーションを使って動き方を訓練する研究も行われているんだ…気になる!!さて、この辺で大体インタビューは終わりにしようかと思うんだけど、最後に一言どうぞ!!
(A): Spotレベルを目指したいです!!!
4脚ロボットへの愛がいっぱいのAさん、今後も製作の様子を楽しみに見ながら応援しています!
*1:つくばチャレンジ: つくばチャレンジ2023
*2:OpenEsysが活動する部屋にはレーザーカッターがあり、技術職員さんと相談しつつ自由に使えます